イエスの裁判

金曜日、ゲッセマネの園でイエスは逮捕され、そのままユダヤ側での取り調べ → 裁判、ローマ側での裁判と続きました。4つの福音書はこれら合計6回の取り調べ(裁判)の内、それぞれの意図に従って選択して記述していますので、全体を構成するには全福音書を参考しなければなりません。またユダヤ暦では日が沈むと次の日が始まりますから、現代の木曜日の夜はユダヤ暦の金曜日です。
金曜日(木曜日夜):最後の晩餐、ゲッセマネでの祈り、逮捕 → 取り調べ
第1回目の取り調べ:前大祭司アンナス邸での取り調べ(ヨハネのみ)
アンナスは「大祭司カイアファのしゅうとだった」(ヨハネ18:13)
第2回目の取り調べ:「大祭司アンナスは、イエスを縛ったままカイアファのもとに送った」(ヨハネ18:24)。

「祭司長、長老、律法学者たちが皆集まって来た」(マルコ14:54)。
第3回目=裁判:大祭司カイアファ邸での取り調べ(マタイ、マルコ、ルカ)の後、最高法院での正式な裁判となった。「夜が明けると、民の長老会、祭司長たちや律法学者たちが集まった。そしてイエスを最高法院に連れ出して」(ルカ22:66)
第4回目の取り調べ:ピラト  「最高法院で相談した後、イエスを縛って引いて行き、ピラトに渡した」(マルコ15:1)
「人々は、イエスをカイアファのところから総督官邸に連れて行った。明け方であった」(ヨハネ18:28)
第5回目の取り調べ(ヘロデ邸):「これを聞いたピラトは、この人はガリラヤ人かと尋ね、ヘロデの支配下にあることを知ると、イエスをヘロデのもとに送った。ヘロデも当時、エルサレムに滞在していた。… ヘロデも… イエスをあざけり … ピラトに送り返した」(ルカ23:6-11)
第6回目:ピラトの裁判 死刑の判決
総督が「お前がユダヤ人の王なのか」と尋問(マタイ27:11)
ピラトはイエスが無罪と確信(マタイ27:23、マルコ15:10、ルカ23:14、ヨハネ18:38)
ピラトは…群衆の前で手を洗って言った。「この人の血について私には責任がない」(マタイ27:24)
十字架につける(朝9時) →「昼の12時に全地は暗くなり」→「3時  にイエスは大声で叫ばれた」→「その日は準備の日で、翌日は特別な安息日であったので」十字架から下ろして埋葬。
土曜日(安息日)
週の初めの日:安息日が終わり、週の初めの日の明け方、墓は空っぽ。

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