黙示録とダニエル書

論壇:        黙示録とダニエル書     6/19/2022

黙示録のクライマックスに近づき、竜(サタン)と二匹の獣という悪役の全員が登場します。この獣の象徴は旧約聖書の黙示文学、ダニエル書を下敷きにしています。

  ダニエル書7:1-8           黙示録1:1、2  

海は常に恐ろしいものが出てくる場所。

「十本の角と七つの頭があり…この獣は豹に似ており、足は熊の足、口は獅子の口のよう」

「天の四方から風が…大海を波立たせた。

…その海から四頭の大きな獣が現われた。

第1のものは獅子のよう

第2の獣は熊のよう、別の獣は豹のよう

第4の獣はものすごく恐ろしく非常に強く、

巨大な鉄の歯を持ち…十本の角があった

 

ダニエル書で登場する4つの獣は第1がバビロン、第2がペルシャ、第3がギリシャ(素早い攻撃を「翼」で表す)、「ものすごく恐ろしい」第4の獣はローマを表します。すなわちバビロン王朝後の歴史に登場する世界帝国です。このことは「これら四頭の大きな獣は地上に起ころうとする四人の王である」(7:17)とダニエル書自身が説明しています。

そうしますと、黙示録の「海の中から上って来る」獣は、ダニエル書の四頭の獣が合体した姿で、これはローマ帝国の象徴です。王冠を被った十本の角は破壊力、七つの頭は悪魔的な世界支配を意味します。「竜はこの獣に自分の力と王座と大きな権威を与えた」(13:2)と言われるとおり、サタンはローマ帝国に、神に逆らう歴史上最大の権力を与えたのです。

これに対して「地中から上って来るもう一匹の獣」は「子羊の角に似た二本の角を持ち、竜のようにものを言う」(13:11)のですから、これは偽預言者または反キリストを意味します。初代キリスト教会時代にはすでに多くの偽メシアが現われていました。「主の日は既に来てしまったかのように言う者」(Ⅱテサロニケ2:2)、「偽教師」(Ⅱペトロ2:1)、「イエスがメシアであることを否定する者は反キリスト」(Ⅰヨハネの手紙2:22)、「キリストが肉となって来られたということを否定する反キリスト」(Ⅱヨハネの手紙7)などです。

つまりキリスト教会は最初期からサタンの攻撃に遭ってきたのです。それも外側からだけでなく、内側からの攻撃にもさらされていました。

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